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フィガロの結婚(その1) [オペラ]

フィガロの結婚(Le Nozze di Figaro)K.492 はモーツァルトウィーン定住後
作曲・上演した最初のイタリア語台本によるオペラである。
★因みに、このオペラ以前にウィーンでイタリア語台本をもとに作曲を試みてはいるが、未完成に終わっている。

初演は1786年5月1日ウイーンのブルク劇場でモーツァルト自身の指揮で
行われ大好評を博している。

原作はフランス人の劇作家ボーマルシェBeaumarchaisにより、フィガロ三部作中
「セビリアの理髪師」の続編として、貴族の放蕩、無為、堕落を
テーマとした風刺劇として書かれ、長年の専制政治から
脱却せんとする庶民の気持ちを代弁した作品として
一般庶民に幅広く受け入れられた。

換言すれば、アンシャンレジームを維持せんとする
堕落した貴族、不公平な制度、不正な政治に反抗し、
思想、言論、著作の自由を擁護した作品であり、
こういった風潮と運動が後のフランス革命に
繋がって行くのである。

オペラブッファ化の困難な題材にも拘らずモーツァルトは
作曲家としてアンサンブルを駆使しこれを見事に成し遂げた。
尚、台本はイタリア人のロレンツォ・ダ・ポンテが担当した。

あらすじ;
舞台はスペインのアルマビバ伯爵邸。セビリアの理髪師であった
フィガロは現在は伯爵の従僕として働いている。
フィガロは伯爵夫人の腰元のスザンナと結婚の準備をしているが、
伯爵はスザンナに対し一度は放棄している「初夜権」
(領主が領民の花婿より先に花嫁と初夜を共に出来る権利)
の行使を目論んでいる。伯爵夫人とスザンナそしてフィガロは
協力しあって伯爵の企みを覆し、無事結婚にこぎつけるという4幕の
オペラブッファである。 では、序曲から~☆

Opening Credits: The English Baroque Soloists conducted by John Eliot Gardiner



第一幕第一景第一曲小二重唱から~☆
フィガロは物差しを手にスザンナと住む予定の部屋を計っている。
スザンナはしきりに花の飾りのついた帽子を試している。。。


FIGARO
Cinque... dieci.... venti... trenta... trentasei...quarantatre
.....5........ 10........20.......30.........36...............43

SUSANNA                    スザンナ:
Ora sì ch'io son contenta;   これで、そうよ、わたし満足よ。
sembra fatto inver per me.           わたしにぴったりみたい。
Guarda un po', mio caro Figaro,       ちょっと見てよ、わたしの愛しいフィガロ
guarda adesso il mio cappello.        ねっ、見て頂戴な、わたしの帽子を。。。

FIGARO                     フィガロ:
Sì mio core, or è più bello,          うん、僕の恋人、それでいっそういい。ほんと 
sembra fatto inver per te.           君にびったりだ。

SUSANNA e FIGARO             スザンナとフィガロ:
Ah, il mattino alle nozze vicino       ああ、婚礼まじかの早朝に
quanto è dolce al mio/tuo tenero sposo  なんとわたしの(きみの)優しい花婿には甘やかな、
questo bel cappellino vezzoso        この綺麗な可愛らしい帽子、
che Susanna ella stessa si fe'.        これはスザンナのお手製


Le Nozze di Figaro

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フィガロの結婚(その3) 第二幕
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モーツァルト30歳・「劇場支配人」と「フィガロの結婚」(ウィーン⑥1786年)



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